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ベテラン前立腺がん患者さんたちの憂鬱その1【前立腺がん通信㉟】

投稿日2022/07/31  更新日2024/01/30

この記事は、2022年に前立腺がんの告知を受けた魔太郎の体験談です。
前立腺がんの治療や気づきなど、この病気で不安を抱えるひとに向けての情報発信です。

 

おはようございます!
魔太郎です。

前立腺がんの告知を受けたのが2022年2月24日のこと。

魔太郎の前立腺がんは、転移はなく前立腺にとどまる「限局がん」で、悪性度は中リスク。

ですから、すぐに命がなくなるものではありません。

そして6月29日に ロボットを使った前立腺がんの全摘手術 を受けてきました。

そこで今回は、入院中に遭遇したベテラン前立腺がん患者さんたちのことをお伝えします。

それぞれの前立腺がんとの戦い方があるようです。

今回はひとり目のかたのことです。

 

 

ベテラン前立腺がん患者さんたちの憂鬱

最初にお伝えするのは「おしゃべりな前立腺がん患者さん」です。

おしゃべりな前立腺がん患者さん

魔太郎の手術が終わり3日間はナースステーション横の個室でしたが、経過が良かったのでしょう大部屋に移動することに。

大部屋は4人部屋で先客は窓際にひとり。

お互いのベッドはカーテンで仕切られていますから、おしゃべりすることもありません。

でもね、魔太郎は窓際のベッドに領地を与えられて喜んでいました。

だって7階の窓から眺める景色は青空と白い雲が見え、ベッドから立ち上がると遠くに緑の山々が見えるのですから。

これだけでも気分は全然違います。

廊下側のベッドは廊下側の壁と、ベッドを囲むカーテンで外の景色は全く見えないのですから。

ところがです。

その日の夕方に向かいの患者さんが、魔太郎に声をかけてきました。

互いにカーテンを少し開けておしゃべりすることに。

話題は当然、自分の病気のことばかりですけど。

その方は80代半ばの背が高く大柄な男性。

腰にコルセットをしています。

頭には包帯を巻いておられます。

この病院から遠くに住んでおられ、数ヶ月ごとにしばらく入院して治療を受けているとのこと。

コルセットのことが気になったので聞いてみると、今回の入院のときクルマのトランクから大きな荷物を降ろしたときに腰骨にヒビが入ってしまったとのこと。

そこからはその患者さんの一方的なお話が続きました。

内容をかいつまんでいうと

  • 17年前に前立腺がんを告知された
  • がんは転移しており先進医療を佐賀県で受けたことがある
  • あらゆる前立腺がん治療を受けてきた
  • いまは抗がん剤治療を定期的に受けている
  • 企業戦士で働き、酒を飲み、ゴルフに麻雀とすっごく遊んだ
  • 大企業なのでいい思いもたくさんした
  • 血尿が出ていたが放置していた
  • 前立腺がんに効果のある薬がどんどん開発されている
  • 全摘手術した友人は再発した
  • 奥さんを50代で病気で亡くした

などなど、ネガティブなお話が延々と続きました。

頭に思い浮かんだことを次々にお話になるので、こちらは多少混乱しましたけど。

さらに頭に出来たおできから出血があり、調べたら悪性とのことで退院が延期になったとのこと。

かなりがっかりされているようでした。

あまりの凄まじい内容に魔太郎は

大変でしたね

というのが精一杯。

するとね、その方は最後にぽつんと

「人生は辻褄が合うように出来ている」

と。

その人が働いていた会社は、日本を代表する一流の家電メーカーでした。

がむしゃらに働き、日本の高度成長を支えて来られたことでしょう。

支店長までされたとのことですから、収入のほうも良かったはず。

その方が、いまは病魔に侵されがんとの戦いを17年間もされているのです。

いい思いもしたけれど、今の辛い思いから「人生は辻褄が合うように出来ている」というセリフが出たのだと、魔太郎は感じたところです。

ちなみに、先進医療をされたとのことでしたので費用のことを尋ねると、がん保険に入っていたのでそこで賄ったとのことでした。

魔太郎の前立腺がんは、どちらかというと早期の部類だと思われます。

今後の検査で再発の可能性もありますけれど。

その方のお話を聞いて、少しばかりブルーな気分 になったのでした。

 

まとめ

今回は、入院中に遭遇したベテラン前立腺がん患者さんたちのことをお伝えしました。

ひとり目は、おしゃべりな前立腺がんの患者さんのことでした。

前立腺がんのことをネットで調べてみると、生存率が高いことが書いてあります。

「5年生存率は99%」だのといったもの。

魔太郎はすごく安心したのですが、今回のおしゃべりな前立腺がん患者さんのお話を聞いて、その意味が少しわかったところです。

それは、

前立腺がんに効く薬や治療法がたくさん開発されてきた

ということ。

おしゃべりな前立腺がんの患者さんも「新しい薬が出てくるよ」と、経験をお話されていましたから。

これが前立腺がんの5年生存率が高い要因のひとつでしょう。

でもね、「生存率が高いこと」と「以前の生活とは違うこと」については、次回の患者さんのことでもわかるのでした。

今回はここまで。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

では、またね!!

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追伸:魔太郎

手術が終わって5日が過ぎた頃、病院食のメニューに 選択食 が選べる用紙が回ってきました。

 

これは1食につき25円の追加負担で、別ニューを食べることができるもの。

 

基本食は1食につき460円の負担ですから、選択食は485円になりますけれど、魅力的なメニューです。

たとえば、ビビンバ丼やロースカツなど。

 

魔太郎が一番良かったのは、昼食に出た エビと茄子の冷製パスタ でした。

大きめでプリプリのエビがたくさん入っていて、満足度100%でした。